奇病について


隔離病棟内の奇病は、いくつかのタイプに分類することができる。

感情連動型

自身の感情と連動して症状が現れる。
もともと奇病の感染率は低いが、中でもこのタイプの感染率はゼロ。
患者それぞれが精神になんらかの問題を抱えているケースが多い。
その問題が解決することで病が完治したという例もあり、
逆にその問題が解決しない・悪化することでさらに病状が深刻化したという例もある。

完治したケースが少ないため確証は持てないが、
「患者の心のケア」及び「負の感情を抱える要因の特定・解決」が有効である可能性は高い。

身体変化型

身体の一部、または全てが何かに変化する。
感情連動型でも身体変化の症状はあるが、こちらは感情の動きに一切関係なく身体が変化していくもののことを言う。

夢遊型

ずっと眠り続けるなどして、夢の中など現実ではない世界に囚われる症状。
感情連動型の患者と同様、「現実から目を背けたい」と思う何かを抱えている場合が多い。

欠落型

記憶を失ったり、声や視力、聴力など身体の機能を失ってしまう症状。

現在、隔離病棟にやって来る患者の中にはこの中のどのタイプにも属さない症状を持つ患者もいる。
発症の原因、治療方法などは様々な医師、科学者などの手によって研究されているが、未だに大きな成果を上げた者はいない。